更新情報(18)
おへんじ(17)
未選択(41)
習作(23)
≪ 2024/11 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 ≫
≪ 2024/11 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 ≫
::11.22
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ら、微妙なことになったのでネタとしてこっちに。
大変中途に終わっております。続くかどうかも微妙なレベルの微妙さコレ。
やっぱり同じ店設定の方が萌える。
っていうかこじゅさすがジャスティスすぎて他がイマイチ。
続きで読めます。
元就は店内の眩しさに目を細めた。
もともとやかましいほどにきらびやかな装飾を施された店内が、最近異様なほどに眩しい。隣に纏わりつくように座る女の口から出た単語に、もうそんな時期かと特に何の感慨も抱かないまま呟いた。
そうだよ、何が欲しい?と問う女に、何でもいい、と返しぼんやりとそこにはいない男のことを思った。今頃、同じように華美すぎるきらいのある店内で、隣に若い女を座らせているのだろう。
どうせ今年もお互い仕事なのだ。本当にどうでもいい。
ナンバーにこそ名を連ねてはいないが、元就もそれなりに売れているホストなのだ。クリスマスが近くなれば店外やら同伴やらで忙しくなる。恋人がいたとして、夕飯を共に食べることもままならないだろう。当日は一も二もなくエースに時間を割き、気がつけば年の瀬が迫る。
この世界に長くいる元就としては、いつものことだ。それを理解していればこそ、恋人など作る気にもならなかった。
しかし、今年はなにを間違えたかのか恋人がいる。しかも男で、同業者だ。
その男は、元就が勤める店の近くにある有名店のナンバーである。キャッチをしている時に何度か顔を見たことがあるくらいで、特に話したこともなかった。
それが半年ほど前、元就の店の幹部のバースデーの日に営業でやってきた。もちろん、客の女を連れてだ。たまたまヘルプでついた元就に、帰り際名刺を差し出した。元就は通例通りそれを受け取り、自分の名刺を渡した。
ただ、それだけの繋がりのはずだった。その日の営業が終わるころには男からメールが届いた。数多の客からの絵文字だらけのメールの中で、モノクロのそのメールは鮮明に元就の脳内に残った。
翌日、社交辞令的にメールを返し、それにまた返事が届き、暫くの間メールのやりとりが続いた。マメな男だ、と思っていたが、相手は有名店のナンバーである。当然といえば当然だった。
店のことには立ち入らないそのメールに、元就もなんとなく返していた。それは、客とくらいしかメールをすることのない元就にしてみればどこか新鮮で、楽しかったと言えば楽しかった。
そうしているうちに一ヶ月が経ち、せっかく仲良くなったんだから飲みにでも行こうという話になり、それ以降たびたび飲みに行くようになった。
その男の名はモトチカ。本人は本名だと笑っていたが、本当のところはわからない。
仕事でしこたま飲んだ後だった。向こうも相当酔っていた。偶然帰りの時間が重なった。
モトチカは家まで帰れる気がしないと言い、元就はタクシーで帰ると言った。元就が止めたタクシーになぜか二人で乗り込み、走り出した車内でモトチカが泊めてくれと言った。断る理由のない元就は応と答え、モトチカと一緒に玄関と扉をくぐった。
夏らしさを帯びてきた朝日が燦々と照る部屋で、モトチカは元就が好きだと言い、元就はそうかと答えた。元就を立ったまま抱きしめるモトチカから薫ったアリュールの匂いだけが今でも記憶に鮮明だ。
抱かせてくれと言ったモトチカに元就は戯言をと返し、モトチカは本気だと言った。本気なら構わんと続けたあの時の自分は今でもよくわからない。
そして二人は元就の部屋の狭いシングルのベッドで裸のまま抱き合って眠った。
翌日、酔いの醒めたモトチカはごめんと言い、元就は本気なら構わんと言ったはずだと凄んだ。本気なのは本当だから付き合ってくれと言われ、元就はどうせ火遊びだと考えて頷いた。
それから半年、どうにかうまく行っている。
聞いてる?と、問われて元就は我に返った。すまない、聞いていなかった、と返すと女はあからさまに頬を膨らませて拗ねて見せた。悪かった、と髪を撫でれば表情が緩む。
(元親の髪の方が柔らかいと思ったことは顔には出なかった。)
PR